第3冊 『革命のファンファーレ 現代のお金と広告』西野亮廣
昔は「はねとび」に出てくる吉本の芸人さん、現在は炎上芸の人と認識していた。
Twitterの投稿を自分で読んだわけでもないのに、うっすら否定的なイメージを抱いていた。
が、読了後その先入観は覆されることになった。
頭脳明晰さと、高い行動力の相乗効果から成っている人なのだと。
次に、印象に残った内容を抜粋し、感想を記す。
◇ 人はけっこう冒険しない
多くの人は、ネタバレしているものにしか、反応しない。
だから、モノを買わせるには《後悔の可能性》を取り除くことが必要。
〈感想〉
冒険しない、すなわち保守的。そのとおりだと思う。
時間にもお金にも余裕がない時、新奇に手を出して失敗することを回避したい気持ち
が強くなる。だからモノやサービスの購入にあたって、ネットで口コミを延々と調べ、
高評価の商品を選ぶ。
こうして得たモノやサービスには、新鮮味やワクワク感は薄いが、ハズレを掴んでしま
ったという後悔や失望もない。
後悔するかもしれないという予期不安が、消費行動に対する最強のブレーキということ
か。売れ筋ランキングをチェックしてしまう心理も、これで説明できる。
つまらないと言えば、つまらないんだけれど。
◇ 体験×おみやげは売れる
〈感想〉
以前、「モノより思い出」という車のキャッチコピーが流行った。しかし、思い出はモ
ノと比較される対象ではなく、むしろ抱き合わせることでモノを売る装置になるという
こと。言われてみれば、確かにそうだし単純な話だが、それを絵本制作とそれにまつわ
るビジネスに応用したところが慧眼だと思う。