オリーブの本棚

読んだ本のこと

第2冊 『やわらかい頭の作り方』細谷功

 

 

自分には到底思いつかないようなアイディアを、いとも簡単に繰り出す人に憧れる。

自分も、もっと頭が柔らかかったなら良かったのになと。

頭がかたいという自認があるからこそ、手に取った本。

 

 

さて、本の内容へ。

 

1.そもそも、「頭がやわらかい」とは?

 

「はじめに」において、著者が考える頭がやわらかいの定義が、次のように述べられて

いる。

”1つの価値観や考え方に固執せずに、状況や相手によって柔軟に変化することができる”

”他人が思いつかないような、新しいアイディアを多数考え出すことができる”

 

そして、

頭のやわらかさを得るには

目に見えない構造(言葉や数などの概念で表された事象間の関係性)を了解す

ることが必要だと論が運ばれている。

 

 

2.本書の構成

 

第1章 「心の癖」を自覚する

頭をやわらかくするために、自分のものの見方を知り、矯正することを目的に書かれた

章。

 

第2章 「物理の法則」は、人間にも当てはまる

「自分だけは特殊だ」という、人間が陥りがちな認識を脱却するために、物理学の法則

を介して人間の行動パターンを説明する章。

 

ここで唐突に物理学の法則が登場するのは、東大工学部卒業という細谷氏の経歴に由来

しているのだろう。

私のような文系人間にとっては、物理学という文字を見るだけで後ずさりしてしまいが

ちだが、本書ではごくごく簡単に書いてあるために、飛ばすことなく(低次元でごめん

なさい)読める。

 

第3章 「メリット」は必ず「デメリット」になる

「常識」から一歩踏み出して、物事を別の視点から見るための章。

 

第4章 「対比」と「軸」から見えてくるもの

第3章で述べられた発想の転換をするための便利な視点として、対比が使えること。

対比のための思考方法として、対立軸を設けること。

このような「対比」と「軸」は、「思考の白地図」に喩えることができる。

「思考の白地図」を、具体例を通してイメージする章。

 

 3.感想

「頭がやわらかい」と、「頭が良い」はほぼ同義なのではないか?